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海谷山塊その2

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  • 登山

5時起床…のはず4時半にはあきらめて起きる。寝る前に暑いと思ってダウンを抜いだが結局夜中に寒くなってきたが着るのも面倒だねえとぐだぐだしていたら眠りが浅い。起きたら昨日作っておいたインスタントの五目御飯を食べる。冷めた御飯を2人分も食べるのはちょっとうんざりする。食べたあとに荷物を整理して辺りをうろうろして準備運動。坂を登ると息が上がる。

隊長と準備をして6時半に出発。まず吉尾平を目指す。目の前に見えているところだから直接行ければ楽なのだがそうも行かない。いくつかの沢を渡る必要があるので面倒。

最初からアイゼンをつけての行動開始。早速トラバースで隊長からステップの踏み込みが適当だと怒られる。雪面を下り、沢を越える。ところどころ開口部があって沢を越えるときにずぼっと抜けたりしないか気にしながら…。よっぽどでないとそんなことにはならないとは思うが一番低いところを乗り越えるときは慎重に。

途中で滑落停止訓練をやった。結構スピードが出るもんだ。自分で停止開始位置を決めてやろうとしたが途中で速さに驚いて先に停止動作に入ってしまう…。視線が低い分だけ怖い。まあ、案外止まるものだけど。

あっちを渡ったりこっちを登ったりして林道のところを越えてさらに藪を漕いで抜けると吉尾平が広がっている。ここまで1時間半ぐらい。阿弥陀がすぐそばに見える…て1kmもない。スノーモービルらしき雪の跡。スキーに来ていた人がいるのかな?随分と昔に雪崩で薙ぎ倒されたであろう木々があちこちにある。夏はどんな風景なんだろうね。

てくてくと吉尾平のまばらな木々を抜け、登りにかかる。とは言うもののここらあたりは傾斜もきつくなく思ったより快調に登っていける。あまりにも快調なのであと1時間で登りますよとか軽口を叩くがそんなわけないのはわかっている。

のぼっていく過程は急な斜面はキックステップで階段を蹴り込んで登り、緩斜面の稜線を歩き…の繰り返しが主。今年はそれほど雪が腐ってないせいか割とスムーズに階段作りができる。一箇所雪が切れてややこしいところは岩場を枝を掴んで登る。急斜面は膝をつく感じでのぼる。気温は15度を越えている。寒くないのはありがたい。

およそ2時間半で稜線まで辿りつく。300mほどの距離ではあるが最後は45度以上の急斜面となった。残念ながら最後の稜線の手前で雪が切れてしまいどうにも登ることができなくなってしまった。ここで終了ということになった。稜線さえ越えてしまえば裏に雪がついていそうなんだが(阿弥陀には付いているのが見えた)。

昼御飯の魚肉ソーセージをかじったあとには下降が待っている。ああ、今年も厄介な…。前向きでこの急斜面を下りる技術がないのが問題だ。ただ、ここはそれほど高度差があるわけじゃないのですべりおちても運が良ければ無傷かもねー。

まず懸垂。隊長がピッケルでアンカーを作ったところを下りる。40mザイルをシングルで下りていく。ザイルを上から投げたが…キンクしたらしい。そこに辿りつくまでに確保ができそうな気が生えているところまで下りたからややこしいことにならなかった。下りてビレイを取ったあとにチューバーで確保しながら隊長が下りる。久しぶりだったからセットに時間が随分とかかる。どうやってやるんだっけ?隊長はザイルの巻取が追い付かない勢いで下りてきた。

次。枝でアンカーを取ってシングルで懸垂。次は確保できる安定点がないので少しだけ傾斜がゆるやかなところで停止。ここでピッケルをアンカーにして確保して下りてくるのを待つ。

次は自分がピッケルでアンカーをセットして隊長が先に下りていく。が途中でザイルが足りなくなる。先行する隊長も確保場所に到達したわけでもない。そのあとどうしたかと言うと自分のハーネスにザイルをセットして後ろ向きで降下。10mぐらい下ったところで再び隊長が降下。そしてアンカーを確保したところで下りる。うーん、なんかザイルで確保している意味がない瞬間があった気がするんだけど…。

そのあと前向き降下の練習ということで下りる。ちょっと傾斜がゆるやかになったのか割と問題なく下りれる。しばらく下りていくと気が生えているところまで到達。ただこのあたりで雪が割れていて…様子を伺う。まあ懸垂で土のところを選んでいけば大丈夫そうだねとここでセルフビレイ。隊長が下りてきたところで気にザイルをひっかけて懸垂。ここまで下りてきたら安心。

あとは勢いよく前向きで下りていく。雪崩の跡の真ん中を下りていく。1mぐらいの雪の塊が落ちている。ピッケルでたたいてみたが固い。あんなものに当たったら死ぬね。幸い今回も雪崩に遭遇することもなく。ただ一回遠くで岩が落ちるようなコーン・コーンという音が響いてきたのはあった。

さっさと吉尾平に到着。休憩と荷物の整理をして戻っていく。まだ登ったりトラバースをしたり渡ったりを繰り返してテントまで戻る。およそ14時ぐらいに到着。いやあ戻ったときのビールは旨い。

そのあと晩御飯を食べながら飲む。昨日飲みすぎたせいでビールの配給制限が行われた。来年はさらに酒の量が増えそうな気がする。

今日はあまり眠くならないが8時ぐらいに寝る。