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御在所・藤内沢

人のお尻について行っても学べない。

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  • 登山

今度の月曜に雪が降りそうだから行ってこい、と最近勢いだけで山行が決まるなあと、御在所の藤内沢(三ルンゼ)を登りに行った。去年の2月に上から三ルンゼを下るということをやったが、はたして登るのは…。

名古屋駅からバスに乗る。御在所SAあたりで山が見えてきてすっかり雪化粧。やがて湯の山温泉に到着。

ストック・スパッツなどを準備して裏道を登り始める。大体10時ぐらいに出発。天気は晴れ。日差しがまぶしい。一合目への近道をさがすが案内がわかりにくい。

アイゼンはまだ不要と思ってしばらくつけずに歩く。ちょっと歩くの苦労する。沢靴で足の裏がすべるのに似た感覚だった。道路の下をくぐる。直接上がる道もあったはずなんだけどどこだろう?結局春に登ったときと同じ道をたどる。上に登って作業道路に合流。足跡は作業道路のほうが多い。撒き道を普通に歩いていく。七の渡しは雪が真ん中が盛り上がっていてちょっとあぶなかった。1時間ぐらいで藤内小屋通過。ここで一気に景色が開ける。そのまま兎の耳のところで左岸に渡り登っていく。そのまま沢の中を歩いていった足跡も残っていたが…。だんだん雪が深くなっていくが、踏み跡がしっかりしているので特に問題はない。やがて五合目の看板を通りすぎると間も無く藤内壁出会に到着。11時半ぐらい。荷物が軽いのに結構息が上がるなあと思ったが結局息が上がるまでペースを上げてるのだった。

ここで昼御飯のパンを食べて休憩。その後に、アイゼンの装着、ストックからピッケルに持ち替えるなど装備を準備。ちょうどこのあたりで裏道から下山してきた人が通る。胸までラッセルで途中で引き返してきたなどと話していた。

12時前に藤内沢に踏み入れる。昨日の多分結構人が入ったのだろうが、ラッセルの跡は痕跡がわかる程度まで雪に埋まっていた。去年は出会の辺りには雪がほとんどなかったら全然違う景色である。雪にすっかり埋まっているのでラッセルで進む。このあたりは膝までかなあ…。ピッケルを刺しては一・二としばらく進み‥前尾根を右側に沿いながら登っていく。とすぐに藤内滝。ま、あれは登れない。左からの撒き道。なんとなく記憶にある風景。ちょっと登って、岩に挟まれた狭い隙間を這い上がる。枝やらピッケルやら駆使して体を押し上げる。なんとか乗り越えると幅の狭い道。慎重に進む。すべり落ちても死なないかな…。下には下る足跡。あのまま滝を下りた人がいるのかな?やがて道が合流。

前回前尾根とか説明してもらってもさっぱり記憶にのこってないが一人で登るとなるとやはり違う。時々地図をみながら場所を確認する。大きな氷柱が見えて、増井さんのページに載っていたやつかな、と確認。 P5のフランケ付近を通過。その前にためしにピッケルを打ち込んでみたが…。固くてそう簡単に削れるものではない。こんな氷柱があったらどうやって登るんだ?

分かれ道が来て、多分左が二ルンゼ。こっちには行くなということだからとそのまま直進。コーモリ滝は撒いた記憶がない。多分雪で埋まってしまっていたのだろう。ちょっとこのあたりで粉雪が舞っていた。サングラスつけていると視界が滅茶苦茶になって見にくい。さすがに凍るところまではいかないが。日差しが見えているわけではないから大丈夫かなともうサングラスを外してしまう。

次の分かれ道。13時半前。左側が大きく開けていて人の痕跡は左に続いている。右なんだよねとよく確認せずに右側を登る。人の行った痕跡がまるでない。どんどん勾配が急になり胸までのラッセルとなった。このあたりになるとラッセルも学習してきて、ピッケルで雪かきをして、膝でおしつけて、踏み込むというのがわかってきた。それでも一歩で5cmしか進まないんじゃないかという感じだ。さっぱり進まんなあと思いつつも進んでいるので頑張って続ける。

しかし、ほんとに進まない。垂直な岩に雪がかぶっているだけのところがあり、蹴り込んだら岩が出てくるともう登れない。もっともっと深い雪ならねとか思う。そこはトラバースしてちょっとずれたところを登ったり、枝とかあるとなんとか支えにして足に体重をかけないようにと登る。どんどん時間が経っていくのが気にかかる。上のほうが見えるがこのペースだと辿りつくのはいつ?それとなんとなく現在地に疑念が出てくる。こんな景色は去年見たっけ?14時も過ぎ、これは自力下山は微妙になってきたし、ロープウェーも大丈夫かと心配になってきた。最悪ツェルトでビバーク?えー。このまま引き返すとすると…雪が深いからそんなに苦労はしないだろう、撒き道だけは気をつけないとな…と判断。樹氷の写真は撮りたかったんだけどなあとか。ただ、さっきの分かれ道が気になる。一度見るだけ見てみるかな…とか考える。そして地図を見直す。さて、左にある尾根は一体、さらに向こうに見える尾根は。地図にあるスケッチを見ると奥の尾根は奥又につながっているように見える。ということは…すぐ左側の尾根はヤグラ尾根?現在地はヤグラ沢?なんとなくそんな気がする…。下りるのは簡単だけど登り返しはとても大変なのがわかるから頑張ってみたけれど。

ちょうどどうにもこうにも登れない箇所に遭遇。下降開始。もし判断が間違っていたらそのまま下山、だが、多分この判断は正しいだろうなあと思いつつ。傾斜がきついので前は向けないが、一歩下ると雪がどんどん沈みこむので下るページは早い。万が一ひっくり帰っても雪に埋もれるくらいかなあ…。尾根が雪に埋まるところまで来たらトラバース。ラッセルの痕跡に立つと雪の固さが全然違う。ちょっと前進して風景を見ると…。うーん、なんか見覚えがある。あれ三ルンゼだよね。無駄なラッセルに1時間消費していた…。右のほうにずっと行くと裏道のほうに出ちゃうんだろうから左のほうへと進む。

ロープウェーが終わるまでにたどりつかないと面倒だよなあ、山上公園でビバークってものすごいみっともないじゃんとか思って頑張って登る。なんか上のほうから奇声が聞こえてきた。なんだこりゃ、なんの動物だよと思っていたら日本語も聞こえてきた。しばらくするとシリセードをしながら騒いで3人組が下りてきた。三ルンゼですよねということを確認してすれ違い、また登る。

ああ、あともうちょっと。もうちょっととは言うもののラッセルがきつい。ちょっと雪が浅くなってきたのでかえって登りにくい感じもする。ところどころ氷が発達していて気にかけながら登る。なんか踏み抜いたみたいで足元からバリバリという音も出たり。あれがジャンダルムかな〜などと地形を確認しながら登る。繁みを右側から登る。最後の最後がきつい。なんかロープウェーの放送が聞こえてきたぞ。もうちょい。と、鉄柵が見えた、人工物を見てこの嬉しさよ。しかしなんで右側からまわりこんでるの?登ったところでもう一度柵を越えて確認。たしか以前は右へと下りたはずだよなあ…。遠回りしたか…。

公園の小径は完全にアイスバーン。アイゼンの感覚が違う。そして公園には人気がしない。歩いている人はスタッフばかりのようだ。というかスタッフも下山開始しているぞ。到着した時点で16時。ロープウェーの最終が20分。うひー。急いでアイゼンを外して切符を買って、おっと記念撮影、ドタバタしながら荷物をまとめてロープウェーに乗り込む。なんか風景を見る気もせんなあとしばらくして下に到着。なんとかかんとか無事終了。

まとめ。今回は本格的なラッセルをした…というのは普通に学べたこと。それよりも人のお尻みながら行っても判断力などの勉強にはならないという認識のほうが重要。前回に三ルンゼ下ったときにも色々地形の説明はしてもらったはずだがさっぱり、前尾根すら、覚えてなかった。今回地図を見ながら、迷ったりもしたけど、自分で判断したことで大分藤内壁の地形を理解した。しかし、また行って再確認しながら登らないとなあと思う。今年はもう機会はないだろうなあ…。

最後に。間違ってヤグラ沢を登りきっていたら僕はいったいどうなっていたんだろう?

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