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西穂・雪中キャンプ一日目

西穂山荘前でキャンプしてきた。冬山の色々な経験。

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  • 登山

今回のミッションは西穂山荘で二泊三日のテント生活をすること。冬山で起こる様々なことを体験し、追加として西穂独標まで行ってみるというのがあった。そこから先は難しいので避ける。大体冬山に行ったことのない自分が一人で行ってみるというよく考えれば恐しいというか無茶な計画である。 もちろん小屋前テントなのでどうにもならなくなったら小屋に逃げこむというエスケープが用意されているというのはあるが。今回の山行ではほとんど移動していない。どこかのピークに立った…などいうのはない。主に雪上での発見・失敗などのことが主になる。

早朝出発し電車とバスを乗り継ぎさらには新穂高のロープウェーに乗り駅から下りて登山口に到着。この時点で出発して7時間。遠い…。アイゼンを装着、ストックを用意、グローブなどの防寒着を装備して14時に出発した。登山口はわかりやすくなっているはずだから…と聞いていたがここまでしっかりとした道ができているのか…と思ったらこれは観光客用の散歩道だった。しばらく歩くとほんとの登山道が開始。だがかなりの登山者が行ったあとなのだろう、かなり踏み固められた道で歩くことに難しさはない。こうなると夏の登山道よりよっぽど楽である。同じ感じの道が続くだけ、ぐらつく岩も滑りやすい砂地もない。ただ踏み跡をはずすと足が深く埋まる。ほんとはこういうことなんだろうな…。

赤テープが数m置きにあるので迷うこともない。しばらく登ったり下ったりを繰り返すと上のほうに山小屋の姿が見えた。この日はきれいな青空が広がっていたためよく見えた。時折西穂の稜線も見えただろうか。そのまましばらく歩いていくと道の雰囲気が変わり、登りが続く道となる。このペースであと1時間ぐらい頑張ればいいのだろうと思いつつ歩く。時間だけは午後だが、この日は動きだしたばかり、息が上がる。登りは続くがキックステップを使うような羽目にはならない。下山する人や、早いペースで行く人とすれ違いながらも歩いていく。小屋の姿が見えてはこないのでどこまで続くのかわからなかったのだが歩き始めて1時間半も経たずに小屋に到着。

大きな雪だるまが見えて、ああ、あれが写真で見たやつねと思いながら小屋への道を下る。雪だるまを背景に記念撮影をすませたあとに小屋でテントの受付をすませる。そのあとテント場に下りる。すでにテントがあった。まあ、こんなところだろうと適当に場所を決めてテントの準備を始める。足で踏み固めるんだっけ?踏み固めたり、スコップで雪を掘ったり…よくわかってないので他の幕営する人の様子を横目で見ながら作業をしていた。あんなに風避けを作るんかなあとか思いつつ。

この時点で中ぐらいの失敗をする。整地が不十分だった。すぐに気がつく。結局テントの中は段差がひどくて寝心地は悪いし物は転がるしでひどいことになった。 日に日に進行していってどんどん滅茶苦茶になった。整地はもっともっとこれでもかという感じにやらないといけなかったのだろう。あるいはもっと掘り返すか。

いよいよテントの展開。この日は風はなかったので適当でも大丈夫だったのだろうが一応正しい手順を踏もうとした。だがかなり面倒…。テントを広げて、ザックを放り込んで、アンカーをきちんと準備して…。それでも実際の作業にはかなりのアラがあっただろうな、気付いてないだけで。外張りでなくフライシートを張って、中で作業。銀マットをひっぱりだすのも大変だ。そして中でマットを広げて荷物を出して…床が沈むのを感じて失敗を感じながら…なんとか荷物を広げる。時間がかかって仕方がない。2時間ぐらいかかる。こりゃダメだな。

設営中に登山者に20代の女性らしき7〜8人の集団を見た。なぜかテレビクルーがついていた。ついに山ガールを冬山に連れてくるとかいう企画なんだろうか。設営に必死であまりそっちのほうを見ている余裕はなかった。

晩御飯の準備をしなきゃいけない。その前に小屋でビールを買ってくる。今回は酒を飲むのもやろうと。テントを出たり入ったりするのも面倒だ。雪をあつめるのに外に出る。テントシューズがあるからかなり楽にだとは言え…。雪を溶かして水を作る。1リットルぐらい作ったら朝まで持った。ここはスムーズにやれた。

晩御飯はスパゲッティ。半分に折ってもちょっと長かった。もうもうと湯気が上がる中の調理となった。味噌汁も作り、晩御飯終了。ビールを飲む。酸欠にはならないようにねーと気をつけながらの作業となる。

テント内の気温は当然低い。ストーブなりランタンなどの火を扱っていると10度ぐらいになる。消すとそのうち−5度ぐらいまで下がる。何もしてなくても自分の体温である程度は温まるよう。低温のためのいくつかのトラブル。まず結露。なんでもかんでも結露する。テントの内側はそうだし、ガスカートリッジもコッヘルも。手袋を吊り下げておいたら朝には霜が下りていたし、眼鏡も凍りついていた。ガスは当然冬用のものを使っているので出ないなんてことはないのだが、ライターには気付かなかった。点火器がついているので大丈夫なんだがライターが使い物にならなくなった。そもそもガスがシューとも言わなくなった。服のポケットの中で温めておかないと駄目だった。電池の消耗も早い。ヘッドランプの電池が使えなくなった。新品を持っていってよかった。携帯の電池も消耗が激しいようだ。携帯と言えばここではソフトバンクですら繋がった。もっとも微妙な加減があって、テントで寝ているときには繋がらない、上に持ち上げると繋がるという具合だった。

しばらくランタンをつけてラジオを聞いている。まあ、そろそろ寝るかとランタンを片付ける。ふっと気付く、このとき最大の失敗をした。ランタンはまだ冷めてなかった。壁際に置いたランタンが熱でテントを溶かしていた。大穴が空いていた…。これは大変なことになったと。持ってきた補修テープが活躍…あまりうれしくはないが。外からも貼るのは面倒な作業となった。酔って火を扱うのはあまりよくないなあと反省。今後はテントに貼られた補修テープを見る度に思い出すのだろう。

シュラフを用意して寝る。外では小屋の客が星がどうのオリオン座がとか話していた。星空には気付いていたがこちらは眺めにいくほどの余裕はないですよ…。寒さは感じない。防寒は十分なようだ。靴は外に出してはいけないことに気付く。最初外に出していた。フライシートをくぐりぬけて中に雪が入りこんでいた。どういう加減だろう。