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御在所雪山訓練

今年もまた御在所で雪山訓練。基本的には下りの練習。コースは山上公園から奥又あたり→三ルンゼ→ヤグラ沢→前壁→裏道。

頂上までロープウェーで移動。駅を出たところでアイゼン等を装備する。そこそこ風がつめたい。手袋なしで作業していると冷える。

さて、中道のほうをうろうろしながら降下点を探す。適当に降りるかということでほんとに適当に降りだす。ちなみにヤグラ沢出会いまで現在点を理解していないまま必死に進む。足元ばかり見過ぎで全体の風景を見る余裕がまったくなかった。

最初は足元が雪に沈む感じで灌木も多く足を滑らしても雪に埋もれる程度ですむところが続くので気は楽。ここで気になるのはトラバース時の3点支持のリズムができない。ピッケル刺して1・2で足を出すというのはわかっているのだが自然にできない。結局きれいな移動はできないままだった。何がダメなのかよくわからないが、リズムを刻めない感覚。

やがて足元が凍りだす。アイゼンの歯がしっかり刺さるようになったがその分怖さは増す。今度は足をすべらすと氷の斜面を一気に下降するところとなる。へっぴり腰の移動でさらにおかしなことになる。もう少しきちんとした姿勢で歩くべき…とは思うものの一歩外したら大変なことになるという意識もあって難しい。しばらく降りたあと懸垂で降りることとなる。設置してある確保点を利用して40m下降。楽だね。

しばらくは比較的楽なとろが続く。雪も深い。ふと気がつくとヤグラ沢に来ていた。ここからヤグラ沢を登る。ここから先頭交代してひたすらラッセルを続ける。どこか違うのか去年よりずっと登りやすい。去年断念したポイントまで15分ぐらいであっという間に登る。だんだんと傾斜がきつくなってくるのでその勢いのままで上まで登るということはさすがにできなかったが。ピッケルで雪をかき落として、突き刺して両手で支えて、足を上げるということを繰り返す。一箇所だけ下がアイスになっていた場所があって、そこはピッケルを突き刺して、前爪をひっかけて登る、という、らしいというか真似事みたいなことをした。ほんのちょっとだけ。一回登ろうとしたら足がずり落ちてしまった。傾斜は本当にきつい。このあたりだけは必死だったので汗でサングラスが曇ってしまう。去年は途中で引き返したが、今年はここを登ることになったので妥協なく登り続ける。

そのまま登りきって前尾根に立つ。そのまま乗り越えて下降。アンザイレンをしながらやぐらの下あたりを通過した。そして20Mの3回の懸垂下降を繰り返して下まで降りる。懸垂下降するポイントは普通に降りれなくなる手前のポイントのせいか、準備作業も不安定な姿勢が多く、作業に苦労する。自分のハーネスの構造上、カラビナの取り回しが少しやり辛く、グローブのせいもあってさらに時間を取られる。ある程度下まで降りきったらあとは適当に雪の中をかきわけ下り北谷に出る。そこを乗り越え裏道に合流。振り返って今降りてきたところを見るが一体どこをどうやって降りてきたものだかさっぱりわからない。あんなところよく降りられたな。

そのままとは裏道を下っていき下山。踏み固められた道はアイゼンが効きすぎて足がちょっと疲れる。それにしても藤内沢で誰にも会わなかったな。不思議なことに。みんなどこに行ったのだろう?

2年前のあやしげな状態よりはましになってはいると思いたいのだが、基本的には歩けていない。トラバースや下りがまだ水準に達しているとは思えないまま。落ちても死なないところなら平気なのかもしれないが滑落のプレッシャーのあるところではまだ難しい。